高齢者や子供に安全で使い勝手のいい風呂ふたの選び方

家庭で事故が多いのは、お風呂場です。風呂のふたも、ちょっとした工夫で安全に使うことが出来ます。このページでは、高齢者や子供にとって、安全でしかも使い勝手のいい風呂ふたの使い方や選び方をご紹介します。事故に至らなくても、ケガをしたりすることもありますから、風呂ふたを買い替えるときは、安全に使えるものを選ぶようにしましょう。

安全な素材を選ぶ

子供や高齢者にとって風呂ふたはケガの元になりますので、出来るだけ安全な素材を選びましょう。
ヒノキなど木製の風呂ふたは高齢者にも人気がありますが、重たいので落とすと大怪我の原因になります。本当に大丈夫か今一度考えて購入しましょう。また、プラスティック製の風呂ふたでも、「ポリスチレン」製の風呂ふたは割れた際に鋭利になりがちですので、ポリプロピレン製などの割れても安全なプラスティック素材のものを選ぶとよいでしょう。(市販のたいていのふたはポリプロピレンや塩ビですが、たまにポリスチレン製のものも販売されています。

子どもの事故を防ぐ


子供にとっては、私達が普通に毎日入っている風呂でも危険です。東京消防庁のデータによると、10歳未満の子供を対象にした水の事故を見てみると、川や海でも水難事故の約6倍、浴槽内でおぼれるケースが多いといわれています。また4歳未満の事故死で見ていくと、窒息死と交通事故に次いで3番目に、浴槽でおぼれる事故が多いといわれています。

ですから、子供と風呂の安全ということには、親御さんは常に注意を払う必要があります。子供と一緒に入浴する場合には、決して子供から目を離さないようにすることが重要です。タオルとかが必要という場合には、自分でとりにいかないようにしましょう。パートナーの人にお願いをして、取りにいってもらったり、入浴をする前に準備をしたりしておきましょう。

正しいサイズの風呂ふたを使う

正しいサイズのふたを購入し、風呂を使っていないときも、ふたをしておきましょう。
風呂場の事故は、入浴中に限った事ではありません。隙間があると、そこから転落する危険があります。また、浴槽を覗き込んで転落し、溺れてしまう事故があるようです。子供には風呂のふたには絶対に乗ったり腰掛けたりしないように教えておきましょう。

高齢者の事故を防ぐ

高齢者を抱える家庭では、お風呂の安全にも気を配っていただければと思います。

風呂場で高齢者が転倒をするというケースは、かなり多く報告されています。打ちどころが悪いと、そこから寝たきりの生活になってしまう可能性があります。若い人には簡単なことでも、高齢者には大怪我につながります。高齢者が風呂場で転倒をするリスクが高い理由は筋力の低下にあります。特に下半身の筋力は、30代をピークにして、徐々に落ち込んでいきます。高齢者の場合は、約7割くらいダウンしていて、ピークの3割程度の筋力しかもっていないこともあります。風呂ふたの開閉ですら、高齢者には負担で危険を伴う作業になりうるということを覚えておいてください。

手すり

もし、浴槽をまたぐこともままならないという場合には、浴槽に手すりをつけるといいでしょう。最近のユニットバスには、手すりが付いていることも少なくありません。手すりをつかんで入浴をすることによって、転倒をするリスクがかなり減少する可能性が期待できます。また浴槽に入った後も、危険はあります。水の張っているところは、どうしても滑りやすくなります。ですから、浴槽の中にも、手すりをつけることを検討するといいでしょう。そして入浴をしているときに、その手すりをつかんだ状態で入浴するわけです。

風呂ふたを選ぶときは、本人に確認する

風呂ふたを交換する際、今までとは違うタイプにする場合は、購入してよいか本人に確認しましょう。今までと違うものは使いにくかったり、急に重たくなったりすると落として怪我をすることになります。特に、組み合わせ板タイプをは落とすと危険です。でも、単に「今までとは違うから嫌だ」というお年寄りには、新しいタイプを勧めるのは難しいですね。今までのものより軽くて便利というのなら、買ってきて使ってもらって納得してもらうしかないかもしれません。

安全な使い方

財団法人製品安全協会(SGマークの団体)から安全の指針が出ていますので、ご家庭に高齢者や小さいお子様がおられる方は一読されることをオススメします。

入浴しないときは浴そうふたを 閉めておきましょう(財団法人製品安全協会) [PDF]

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